医療技術職の給与事情について

わたしは幼少期からゲームオタク。将来の夢はゲームデザイナーやグラフィックデザイナーでした。高校で「将来の夢のためにはどのような進路を選べばいいのかをパワーポイントでまとめて発表」という情報処理の授業でも、上記のような仕事を調べて発表するほど。しかし、親の「安定した仕事じゃないとダメ。」の一言により将来が安定してそうな医療関係の職業になるため大学に進学。そして新卒で採用された病院に10年以上勤務という状況です。

今思えば、好きなことは仕事にするべきではなかったと、ゲーム業界に就職しなくてよかったとは思っていますが、果たして安定した生活を送れているのか。

田舎の総合病院にしがない医療技術職として勤務している私の経済事情をまとめていきます。将来医療関係に就職したいと思っている学生さんたちや、就職先を考えている方の参考になれば幸いです。

①医療技術職とは

②病院の種類について

③給与について

④わたしの給与事情

①医療技術職とは

参考サイト:“医療従事者”はどの職業?20種以上ある医療関係の仕事とは | メンバーズメディカルマーケティングカンパニー (members-medical.co.jp)

「医療関係の仕事」と言われると医師・看護師・薬剤師くらいしか高校生のころは思いつかなかったですが、調べてみるとたくさんあります。その中でも、医療技術職と言われているもので代表的なものを挙げると以下のようなものがあります。

・薬剤師

・診療放射線技師

・臨床検査技師

・管理栄養士・調理師

・臨床工学技士

・理学療養士

・作業療法士

・資格訓練士

    この中でも薬剤師は現在6年制大学を卒業し国家試験に合格することでなることができますが、その分給与も高くなっています(昔は4年制でOKでした)。そのほかの職種は4年制大学もしくは3年制専門学校を卒業し、国家試験に合格することでなることができます。

    わたしの感覚では薬剤師さん以外は、同じ病院で勤務する場合、基本給や待遇などが似ていると思いますので、このブログでいう医療技術職は薬剤師以外だと考えてください。わたしも薬剤師以外の職種についています。

    ②病院の種類について

    就職先を探す際には、病院の経営母体によってだいぶ給与に差が出るということは必ず考えておきましょう。給与体系的に考えると個人病院か、その他の病院かです。想像して難くないですが、個人病院のほうが給与は良い傾向にあるでしょう。実際わたしの周りの同業職の人に聞いてもそう言っています。また、その他の病院の中では病院によって自分の身分も異なります。個人病院勤務ではサラリーマンのようなものですが、国立病院や公立病院では公務員などの身分になる場合があります。サラリーマンと公務員では給与体系も違いますが、後者では原則副業禁止となりますので、将来の資産形成には大きな影響を及ぼすと考えられます。

    参考サイト:病院の種類・違いを知ろう【ナース専科就職ナビ】 (nurse-senka.com)

    もう少しだけ給与体系に特化して詳しく種類を分類すると以下のようになります。

    ・個人の診療所・クリニック

    →営利目的の活動が可能であるため、職員の給与も良い傾向にあります。しかし、個人経営のしっ両所等では医療技術職としての仕事以外に、事務や電話対応などさまざまな業務をマルチに行わなければならないと聞くのでややブラック?また病院の経営状況により給与が下がることもあります。

    ・一般病院(医療法人、社会福祉法人、公営法人など)

    →医療法人に属することにより、病院経営の節税対策を行い個人経営を安定化させることができるが、地域医療の確保や福祉貢献などの社会的責任を担うことになり、非営利団体という扱いになる。そのため、個人病院に比べると給与は劣ると聞きます。

    ・公立病院

    →県立病院や私立病院など。医療技術職として勤務し、身分は公務員となります。勤務体系は個人病院と比べるとホワイトだと思われますが、給与については安めであると聞きます。しかし、公務員のため福利厚生の安定性は魅力的です。

    ・公的病院(独立行政法人系・厚生連(JA)・日本赤十字・済生会など)

    →簡単に説明するのが難しいのですが、一般病院と公立病院の間的な病院です。グループ経営されていることが多く、グループ内で勉強会を行ったりとキャリアアップに期待できますが、そのグループ内で転勤もあるようです。また、給与は公立病院よりやや高いか?と思われますが、身分は公務員ではありません。

    ・大学病院

    →大学の附属病院になり、通常の業務のほか、研究などに取り組むことができるので勉強することが好きな人や、専門資格を取るために論文発表などしたい方にはお勧めです。しかし、給与はそれほど高くない印象があるため、研究に興味がない方には苦痛だと思います。通常業務後の研究や実験になるので拘束時間が長いです。また、正規職員の空きがなく、最初は非常勤からしか雇ってもらえないこともしばしば。

    ③給与について

    わたしの場合(個人病院勤務ではなく、地方の総合病院)ですが、4年制大学を卒業し、新卒で今の病院に入りました。1年目の基本給は178,000円でした。そして1年に一度昇給し、基本的には約5,000円ずつアップしています。

    給与は職務等により格付けされた給与表の級と号給数により支給額が決まりますが、等級が上がるときには約1,5000円アップしましたが、10年以上働いて等級があがったのは1回だけです!!!ということで今の基本給は約260,000円です。昇級はほぼ年功序列で仕事ができる・できないは関係ありません。ある友人の病院は人事評価制度として、資格を取ったり勉強会で発表をすることによりポイントを貯め、一定のポイントが集まったら昇級試験が受けられるとのことです。いわゆるジョブ型なんでしょうね。しかし、友人の多くは年功序列型の病院に勤めています。

    また、総合病院で働いており夜間や救急患者を受け入れているため、この基本給に当直手当や呼び出し手当、危険手当などがつきます。あとは交通費や、ありがたいことに家賃手当がでます。しかし、資格手当などはないため業務上必要な資格を取得しても、なにも金銭的なメリットはありません。

    医療技術職は上記のように、手当によって手取り額がだいぶ違うため、私の場合の給与手取り額の推移は次の項目でお話しますね。

    ④わたしの給与事情

    わたしの環境は

    ・通勤は徒歩のため、交通費補助なし

    ・家賃補助あり(20,000円)

    ・当直あり(月によって回数はバラバラ)

    ・業務内容的に危険手当あり

    ・独身で扶養なし

    勤務1年目~10年目の手取り収入をグラフにしました。

    見てわかる通り、手取り収入でみると勤務年数に手取り収入は比例しません。やや収入が多い年は、当直や超過勤務、休日に人員不足で呼び出された時間外労働が多かった年になります。

    これを見ると勤務年数が長いからといって、収入増加は期待できないでしょう。そのため、資産運用などを勉強して資産形成に力を入れていきたいと考えたのでした。


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